urushiってなに??

艶やかで、温かく、柔らかい、自然そのものの器・・・urushi。そして、質感や色合いが上品なので、料理をよりゴージャスに華やかに引き立ててくれます。

 urushiは、ものによっては100以上の工程を経て造られるとても手間暇掛けられた高度な技術製品で高価ですが、一度手にしてしまうと末長く利用でき、新たな魅力に驚かされることも数々ございます。

 華やいだテーブルセッティングで、より料理を引き立て、よりそのお料理の美味しさが増してきます。テーブルセッティングが素敵だと、食生活に潤いが出て料理をすることが楽しみにもなり、お友だちを招いたりしたくもなります。

また、数ある器の中から日々urushiを取り入れることにより、優雅な気持ち、落ち着いたシックで和風モダンな雰囲気が醸し出せ、ふわぁ〜と自分に優しくなれたり、癒しさえをも与えてくれるでしょう。

 

漆器

日本を代表する美術工芸品として、約9000年前(縄文時代)にさかのぼり、仏教伝来により中国美術工芸の影響を受け、日本の漆芸の基礎が気づかれていくことになります。

・漆器とは漆の木から採取した樹液を練り重ね作りあげる器のことを指します。

・木を乾燥させ、木地を製作、下地を行い、塗りを施し、より多くの工程を経て完成します。

そして一人の職人が最後まで作り上げることは珍しく、木地を作る「木地師」、塗リを行う「塗師』蒔絵を行う「蒔絵師」と複数の職人で分担し、つくるのが一般的です。

 

◎urushi=高価というイメージですが、なぜそんなに高い製品なのかと言いますと、先に挙げた製造工程の他に見えないところの細かな作業が多数あります。

例えば木地を作る前の、木を倒してからの木は完全に水分を抜く前に最低1年間は寝かせておきます。

さらに

1、木地作りにしても(材料選び)その商品にあった材料選び・(寸法切り)商品サイズに材料を切る・線引きなどの細かい部品付、(細工)木取りされた材料を木工ボンドなどで組み立て・(研磨)組み立てられた商品を綺麗に磨くの5工程。

2、下地塗では、(乾燥)木の目と目をして乾燥させる・(木地研摩)もう一度全体を磨く・(下地乾燥)もう一度下地を塗って乾燥・(下地研磨)さらに全体を磨くの4工程。

3、中塗りでは、(錆び付け)木地の傷や凹みを特殊なパテで埋め、研磨して平らにする・(乾燥)全体を塗り乾燥させる・(乾燥)さらに全体を塗り乾燥させる・(研磨)さらに全体を研磨するという4工程。

4、仕上げ塗りでは、(拭き)中塗りを終えて商品を綺麗にする・(塗り)仕上げ塗り・(乾燥)漆が乾くまで乾燥させ、完成。

塗りだけでも最低12工程、その塗りの素材・漆の木を採取するにも漆の木は10年間育て1本の木から漆を採取できるのはたったの200CCで、しかもその採取した木は2度と使用不可能なのです。

・urushiの素材は木製が主なので軽く、塗料の漆は抗菌作用のある天然塗料で、科学塗料でない独特の優雅さ、奥深い手触りの良さ、使えば使うほど光沢が出てくるのも魅力!!

・uruhiを強固な接着剤として器物を保護、装飾する塗料として使い続けられています。

漆』urushi

うるしの木からにじみでる樹液です。漆木は枝が折れたり、虫や動物に傷つけられたときに、漆を滲み出して傷を守ろうとします。漆は極めて大きな接着力を持ち薄く塗りこむこともできるので、丈夫で美しい光沢を出すことができます。

          urushiの樹液

  ・urushiの特徴である湿性の高さ、軽さ、抗菌性から、お吸い物などの器として、また重箱など料理の詰め合わせの器として日本では長く製作されてきました。豪華な蒔絵の品は晴れの日の道具、時には献上品として製作されてきました。

 ・最近では、日々の生活に合わせた器もあり、時代に合わせてその用途も幅広くなってきています。

 

色合い

漆黒深みのある黒や光沢のある黒を表わす時に言います。精製された漆は元々茶色がかった透明色で、黒以外の色塗り(朱など)はこの透漆に顔料を混ぜることで色を出します。いわば漆の黒は、他の黒色とは異なり、漆独特の黒色になぞらえて「漆黒」と呼ぶようになったようです。

朱色(洗朱)昔は仏教・神道関係の色。現在も寺院の建物や神社の鳥居などに残っている、あの色です(関東と関西では、鳥居が赤か朱かの比率が逆転します)。反対に、一般的に「赤」と呼ばれている「朱」は、庶民の色でした。朱は、艶のあるものが好まれています。濃い朱色の場合、艶消しを好む人もいます。

溜色 : あずき色。ためぬり(溜塗)下塗りに朱・ベンガラを用い、乾燥後、木炭でみがいて艶消しを行い、透漆(すき うるし) または梨子地(なしじ)漆を塗って仕上げたものです。

塗物の種類

根来塗日本の塗装技法の一種であり、黒漆による下塗りに朱漆塗りを施す漆器である。名称は和歌山県根来寺に由来します。

乾漆 : 器物などの素地 (きじ) 製作法の一つ。麻布などを漆糊 (生漆に姫糊を混ぜて作る) で張り重ねて素地を作る方法をいい、漆(うるし)の液が、長期間の保存で乾燥し固まったものです。

*乾漆の器の特徴として、木素材以上に軽く滑らかで、割れにくく、さらに唯一冷蔵庫に入れても可能なところです。

四分一塗:銅に銀を1/4の割合で合せた合金のことで、金属に似ていることから名付けられました。

錫の粉と炭の粉を用いて生まれる金属的な風合いと一つ一つ異なる表情が特徴です。傷も目立ちにくく、陶磁器やガラスの小鉢を上に乗せるにも安心で裏面は黒の乾漆仕上げなのでさらに傷が付きにくく丈夫です。一瞬金属?ガラス?と見違える程、独特の輝きを放つ器です。

■加飾技法

漆を塗ったその表面に金銀に絵柄を描く蒔絵(平蒔絵・高蒔絵・研出蒔絵・肉合研出蒔絵)、漆面に対して刃物で文様を彫り、この痕に金箔や金粉を押し込む沈金、貝殻で模様を表現する螺鈿などがあります。

*四分一塗や玉虫塗りといった変わり塗り、金や銀を巧みに使った蒔絵の技を騎使して造られる漆器は、木製漆塗りとは思えない仕上がりとなります。

■素地の種類

◎木製(天然木) : けやき(木目も美しく、漆の素材として最高級の木とされる)・水目桜・とち・せんのきなどが主に使われます。

◎天然木加工品(木乾/木粉加工品)=木の粉に樹脂を混ぜ、型を使って固めたものです。MDF(中密度繊維板とも言い木材などの植物繊維をシート状に熱圧製板した再生木材)や天然木突板(表面が天然木で中芯がMDFや合板)です。

◎プラスティック・ABSなどの樹脂製(メラニン樹脂・フェノール樹脂)=樹脂だけを固めたもので質感がかなり落ちます(当店では取り扱っていません)。ABS樹脂(ABS樹脂の成型品)フェノール(フェノール樹脂の成型品)などです。

◎その他に布・紙・皮・樹木の皮などがあります。

■表面塗装の種類

○うるし(うるし塗装/合成樹脂塗料と漆の混合塗装)

○漆塗り(伝統的な手法と材料で塗られたもの)

○ウレタン(ウレタン樹脂塗装)

○ポリエステル(ポリエステル樹脂塗装)

○カシュー(カシュー塗装/カシューナッツが原料の塗料)

○アクリル樹脂塗装

○アクリルウレタン